世の中において、はっきりした言葉の意味や定義を理解せずに使用していることがあります。チンピラという言葉などはまさしくそのような例です。電車に乗っていたら男子大学生らしき人たちが「近所のチンピラが公園でケンカしてた」という会話で盛り上がっていました。そこから具体的なチンピラ像をイメージすることは僕には難しかったです。
ここで、チンピラを世間一般でいうところの、柄物のシャツを着て、色付きのグラサンをかけ、タバコをふかしながらエラソーに歩いている、というような表面的な印象は除いて、考えてみたいと思います。
①弱そうな奴ばかりに集団で絡む
②自分が弱そうな奴にしていることを誰かにされた場合、キレる
③やたらと集まりたがる(集団でいると安心するから)
④風変わりな車に乗っている
⑤強そうな奴には平身低頭
⑥後ろに人がいることをアピールする
チンピラの定義を箇条書きすると、ざっとこんな感じです。④は外観的なものですが、やはり強さとオンリーワンさを醸し出したいのでしょう。①が、僕にとって欠かすことのできないチンピラの条件ですね。どんな世界でも強い人は他人を攻撃しないと思います(心にゆとりがあるから)。②は、子どもの頃、大人に習った「自分がされて嫌なことは人にしちゃだめよ」なのですが、チンピラには、そんなことは通用しません。③は生活レベルや価値観が一緒で「おい誰か変なのいないのかよ」ということで連帯感を生もうとしているのです。彼らはその連帯感を結束力と呼んだりします。その結束力を口実に互いを監視し合っているようにも見えます。それから⑤は、本職の人や体格の良い格闘技経験者、警察関係の人間には絶対に歯向かいません。⑥は、自分が力のない小物だと分かっていながらも、その事実を認めたくないがゆえに、バックに巨大なものがあると必死で訴えているのです。
愚連隊の神様、万年東一は決して自分より弱いものには手を出さなかったそうです。男の中の男とは彼のような人物を指すのでしょうが、もはや時代錯誤なのかもしれません。
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