2017年5月5日金曜日

細かさと粗さ

 仕事でも趣味でも突き詰めると細かくなければならないと思います。こだわることは細かさを追求することです。いい加減なものよりも細部まで計算つくされたものに人は感動を覚えるのです。
 絵やイラストにおいても同様で、最初は細かいものが描けなくても、だんだんと細かいところをこだわるようになり、ほとんど目に見えないような部分まで細かく描くようになります。しかし逆に、ヘタウマと言いますか、わざと粗い絵を描きたくなる時もあります。これはうまく描こうとするのではなく、線を歪めて描いたり、きれいに見えないように描くわけですから難しいと言えば難しいのです。ピカソは少年時代に大人顔負けの写実的な絵を完成させました。その後青の時代やバラ色の時代、キュビスムの時代を経て、シュールレアリスムの時代に突入します。シュールレアリスムは俗にいう子どもの落書きのような絵画です。ピカソ自身も「子どものような絵を描くことで救われている」と発言していました。極めてしまった絵を壊し、変化をし続けたピカソだからこそ説得力のある至言です。
 歌手もそうですが、必ずしも歌が上手い人がメジャーになったり、世に残る名曲を生み出せるわけではありません。要は味が出せるかどうか、その人にしかない魅力を醸し出せるかどうかがポイントなのだと思います。

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