演技にクセがある俳優と演技にクセがない俳優がいます。藤原竜也さんは間違いなく前者の俳優さんです。舞台、映画、ドラマのすべてにおいて藤原竜也さんは全力の演技を我々に魅せてくれます。こちらの体力が弱っている時にはパワーを持っていかれそうなほど圧倒的な演技です。その圧倒的な演技からか、藤原竜也さんがイケメン俳優である事実を忘れてしまっている人は大勢いると思います。僕自身も似顔絵を描かせてもらっている時に、藤原竜也さんのお顔の美しさに改めて気付かされた次第でございます。
昨年、演出家の蜷川幸雄さんが亡くなりました。俳優、藤原竜也さんを育てたのは蜷川幸雄さんであり、生前「藤原竜也の感情を爆発させるあの演技にはもう飽きた」と発言していました。これは蜷川幸雄さんなりの叱咤激励であり、藤原竜也にもっと良い俳優になって欲しいという願いがこめられていると思います。
藤原竜也さんは、15歳でのデビュー作が『身毒丸』の舞台であり、また舞台演出家の蜷川幸雄さんから指導を受けていることもあるため、多少演技がオーバーなところはあるのかもしれません(舞台はテレビ、映画とは異なり会場全体に直接伝える必要があるため)。しかし、それは冒頭の演技にクセのある俳優として大変魅力的であり、たとえば映画『バトル・ロワイアル』などは藤原竜也でなければ、おそらくヒットしなかった作品でしょう。
結論を申し上げると、僕は感情を爆発させる俳優は絶対に必要だと思うし、藤原竜也以外には真似できない貴重な演技であると言いたいのです。
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