「今年のトレンドは・・・」というセリフをよく耳にします。ファッション業界に関係する人がより多くトレンドという表現を使っている気が致します(トレンドという言葉自体がトレンドではない気がしますが)。
たとえばMA-1を着ている人が街中に多いと、たいていの人間は「ああ流行っているんだ」と思います。それこそがトレンドなのです。正確に言うとトレンドを作り出しているのは広告です。広告を見て消費者は購入を決断するからです。ネットや新聞広告やショーウインドーのMA-1を見て購入をし(見れば見るほど脳に刷り込まれている)、そのMA-1を着用している人を街中で見かけた人たちが購入をしていく流れです。
しかし、MA-1は着こなすのが非常に難しいアイテムと言えます。タレントさんで言えば所ジョージさんくらいしか似合わないのかもしれません。MA-1はトレンドとかとは関係なく好きな人は昔から好きなので、ファンの人は多いと思います。そのMA-1好きの人が今年の冬も例年通りMA-1を着るとします。すると、今年MA-1がトレンドであり、トレンドであるからみんなと同じものを着ていないと不安になる人々が着用するMA-1と、無類のMA-1好きのMA-1がまるかぶりしてしまいます。MA-1好きは昔のMA-1の型が好きなので、最近のタイトなMA-1に魅力を感じないでしょうし、逆にトレンドだからMA-1を着ている人は昔タイプのMA-1を見て「なんかゴツゴツしてダサいんだけど」という印象を受けるでしょう。
トレンドアイテムであるMA-1でもいろいろなMA-1が存在します。単純に防寒としてMA-1を着ている人もいるかもしれないのです。現在、広告が作り出すトレンドのMA-1が欲しい人は、そこらじゅうのお店で探すか、スマートフォンでポチッとすれば即購入することが可能です。けれども来年は世間にとって、そして何よりあなたにとってトレンドではないことを是非お忘れなく。
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