2017年2月4日土曜日

戦隊モノを卒業する瞬間

 子どもはある瞬間から、いわゆる戦隊シリーズに興味を持ちます。「変身っ」の気合で戦隊に変身し、悪いやつらをやっつけるわけですから子どもが大好きなのも頷けます。
 僕は子どもの頃、この戦隊モノにハマったことがありません。もともとテレビ自体を見たことがなく、また戦隊シリーズのおもちゃ等も身近になかったこと、それからあまり友だちがいなかったことが原因だと思います。ただ、戦隊モノは善と悪を学ばせる意味で非常に重要だと思う反面、暴力を使うことに対する疑問は残ります。アンパンマンのアンパンチは普通に殴っているわけです。バイキンマンの度重なる嫌がらせを悪とし、最終的に殴らなければ子どもにわかりやすく善を表現することができないためです。「話せばわかる」とバイキンマンとアンパンマンが交渉のテーブルにつくこともアニメとして成立しませんし、エンターテインメントとはかけ離れてしまいます。何より子どもが理解できないでしょう。
 戦隊モノも同様に暴力による善の証明をはかっているのですが、アンパンマンよりは少し、リアルな現実味を出すことにより、ベビー層ではなくジュニア層を狙っていることは明らかです。
 最終的に、人間はヒーローに変身することができないと知ってしまった瞬間に、戦隊モノを卒業するのだと思います。

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