2023年5月14日日曜日

ジャニーズのブランド力は

  今まで恐れていたものが恐ろしくなるなる、そんなことがあるかと思います。一例がジャニーズ事務所のブランド力。これは強力なものであり、昔、ある出版社が雑誌において、ジャニーズ事務所に批判的な記事を載せたら、その出版社の雑誌からジャニーズ事務所のタレントすべてが一切顔を出さなくなったという事実がありました。その恐怖から大手メディアに関して言えば、ジャニーズに関するほぼすべての批判的な報道をしないという非現実的で不可解な現象が起き続けているのでした。しかし、世の中が動いたことがきっかけで今まで浮き彫りにならなかったジャニーズ事務所の疑惑、闇について、ニュースや新聞記事、ネット記事に至るまできちんと報道をするようになりました。これは大いなる一歩です。そもそもジャニー喜多川さんの疑惑については、約30年くらい前から有名な話でした。ネット環境がなかった時代にすら噂となっていたことは、まさしく火の無い所に煙は立たない、という言葉が当てはまると思います。

 今まではジャニーズ事務所のアイドルがいないとテレビでは視聴率が取れない、雑誌ですと、売れなくなるといったことから、ジャニーズ事務所の顔色を伺いながら、批判的な報道はなされずに来ました(完全スルーね)。ところが最近「ジャニーさんに性的被害を受けた」という人たちが顔出しで、発表をすることが増えました。すごい勇気と行動力です。するとジャニーズファンたちが立ち上がり、数万人の署名を「きちんと説明してほしい」とジャニーズ事務所に送付しました。今までは「ジャニー喜多川が故人であるため確認の取りようがない」というコメントの一点張りだったジャニーズ事務所ですが、その逃げ道がなくなってしまったため、渋々、現社長の藤島ジュリー景子氏が謝罪の動画を発表しました。僕はその全文を拝見しましたが、ジャニーズのブランド力はこっぱみじんに崩壊したものであると確信するに至りました。勇気あるメディアは、この問題を絶対に黙殺してはなりませんし「ジャニー喜多川さんが他界しているからもう関係ない」では話にならない重大案件なのです。

 LGBTの人たちが差別を受けることは絶対にあってならないものです。ですが、仮に大手芸能プロダクションの社長がゲイでロリコンであった、となると話は変わってきます。なぜなら権力をふりかざし、少年に同性愛を強制することになってしまうからです。前述の被害者である元少年の男性たちはみな口を揃えてジャニーさんから性加害を受けてから仕事が増えた、立ち位置が目立つセンター寄りになったと発言しています。つまり、ターゲットにされた少年たちは声を上げづらい状況下の中で、とてつもない恐怖感と闘っていたことになるのです。当然、親や友だちにも相談できなかったでしょう。

 皮肉なことにジャニー喜多川さんがお亡くなりになってから、ジャニーズ事務所を離れるタレントが続出しております。カリスマの死は繁栄の衰退を意味しているのかもしれません。個人的な憶測なのですが、頭の良い滝沢秀明さんはこうなることを予見して「早めにジャニーズを去ろう」と行動に移したのではないでしょうか。滝沢秀明さんはジャニーさんのような育成術を熟知しているので新事務所TOBEで、クリーンなタレントの育成、プロデュースをしていくはずですから、これからはTOBEの時代なのかもしれません。大きくなりすぎてしまった組織は機能不全に陥ることを、ジャニーズ事務所は身をもって教えてくれました。これから負の遺産をどう対処していくのか、ジャニーズ事務所の今後の対応から目が離せませんね。


 


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