2024年7月17日水曜日

祖父の言葉

  僕は祖父との間で、大変後悔していることがあります。それはきっと僕が一生後悔して生きていくのだと思います。中学に上がるまで、毎週日曜日に家族で母方の祖父の家に車で遊びに行くことが恒例のことだったのです。ですが、僕が中学生になると部活動と塾が忙しくなり、毎週日曜日に祖父の家に遊びに行くことができなくなってしまいました。そうです。あれは中学1年生のある日、電話が鳴ったので「はい?」と出てみると「忘れちゃった?」という声がしました。それは紛れもなく祖父でした。そして、その声はとても寂しそうで悲しそうな声でした。僕はこの時の祖父の言葉を一生涯忘れることはないでしょう。祖父にとって僕は初孫であり、僕が後悔をしているのは塾はともかくとして、部活なんてやらなければよかったということ。毎週日曜日に祖父の家に顔を出しに行っておけばよかったと今になって悔やんでいます。

 中学3年生の秋に修学旅行がありました。僕は祖父にお土産として湯飲み茶碗を買って帰りました。それは祖父が緑茶が好きだったから。祖父は僕が高校3年生の冬に脳梗塞で亡くなりました。その時までお土産の湯飲み茶碗を大切に愛用してくれていました。

 人間の死はいつ訪れるのかわからないものです。みなさまにも祖父や祖母がいらっしゃるでしょう。よほどの事情がない限りは祖父や祖母のほうが先にこの世を去ります。だから、ご存命のうちには、頻繁に会って、時にはどこかへ出かけたりして、思い出を作ってはどうかと思うのです。ぜひ僕のようにはならないでほしいですね。特に祖父や祖母にとって孫は格別にかわいいと言いますから、お若いみなさまはじーじ、ばーばを大切にしましょう。 


 


0 件のコメント:

コメントを投稿