2018年8月24日金曜日

小沢健二の魔法

 今の若者で小沢健二さんをご存知の方はどれくらいいるのでしょうか。1990年代の小沢健二。彼は間違いなく女性のアイドル(渋谷系の王子様と呼ばれていた)であり、作詞作曲のできるシンガーソングライターとしてカリスマ的な人気を誇っていました。
 僕は学生の頃に気になる女の子に小沢健二のアルバム『LIFE』を借りて聴いていた淡い思い出があります。当時は女性のアイドルという感じで真剣にそのアルバムを聴いた記憶がありませんが、今になって聴き返してみると全く古さを感じさせないメロディーと視覚的に捉えることができる詩に魅力を感じます。
 さて、小沢健二さんといえば東大を卒業していることで有名であり、世界的な指揮者小澤征爾さんの甥っ子であります。そんなオザケンを一躍時の人にしたのがスチャダラパーとの普遍的名曲『今夜はブギー・バック』で異論を唱える人はいないでしょう。この曲は曲のメロディーの間にラップが入り込むという今では当たり前のスタイルですが、当時は斬新で頭を殴られたような衝撃を受けた人は多いはずです。
  僕が個人的に思い入れのある曲は『Buddy』というやたら韻を踏みまくっている曲。それから一番大好きな曲は『ある光』です。他にも『ラブリー』『強い気持ち・強い愛』『さよならなんて云えないよ』『ぼくらが旅に出る理由』などが好きでよく聴いている曲たちです。これ以外にも良い曲がたくさん存在しています。もはや魔法の領域です。
 1998年以降メディアから突然姿をくらました小沢健二ですが、2017年に『流動体について』をリリースし、無事帰ってきてくれました。ファンの間では「自殺しなくてよかった」などという声もありましたが、僕も同感です。
 なかなか難しい事かもしれませんが、僕が小沢健二の魔法に期待することは、若い頃の自身を乗り越えて新しい名曲たちを誕生させて欲しいということだけです。

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