2016年4月20日水曜日

芸能人が使う「素人さん」の意味

  テレビを見ていて疑問に感じる事があります。それは芸能人がテレビの仕事をしていない人間の事を「一般人」「素人さん」と表現している事についてです。たしかに芸能人は特別な芸を有しているからテレビに出ているわけです(その意味では尊敬に値します)。そんな彼らが芸能界以外の人を「一般人」「素人さん」と言いたくなるのもわかるのですが、昔に比べて芸能界にはスケールの大きいスターは、存在しませんし、そこそこのタレントが街中を歩いていても、一般人や素人さんは見て見ぬふりをするのが現実です。
 つまり、芸能人と芸能界以外の人間との垣根が低くなり、インスタグラムから有名になったとか、読者モデルから芸能界入りした、とかいうケースが増えているのです。加えて、完全に芸能の仕事をしていない人にインタビューして密着したり、歌の上手い人をカラオケに出したりして、出来るだけコストを抑えて番組を成立させようとしていることも時代の流れなのです。
 どのような世界でも自分に自信のない人は、自分を大きく見せようとします。もしかしたら、あまりタレントとしての才能がない人が「私はあなた達とは違うんです」と見せるために芸能界以外の人間を「素人さん」と呼ぶことで優越感に浸っているだけなのかもしれません。
 僕が言いたいのは、一般人をテレビに出さない番組に出ている、あるいは素人さんとテレビで絶対に絡まない芸能人のみが「一般人」「素人さん」と発言する権利があるのであって、経費がかからないとか単なるからかいの対象として芸能界以外の人間と絡んでいる芸能人に「一般人」「素人さん」と揶揄する権利などないという事です。 

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