2020年6月29日月曜日

言葉の使い方を

 ○○大臣は総理大臣が任命しますが、プロ野球の選手は監督が使います。後者のプロ野球選手は監督が「今年は○○を4番で使い続ける」といった言葉の使い方をします。普通の会社員で「君を使う」と言ったら言った側が確実にパワハラになるでしょう。ところがプロ野球の世界では「起用する」という言い方はあまりせず、「使う」という表現を用います。これはプロ野球界が古い体育会系丸出しの場所だからなのだと思います。それから監督自身も球団から使われているので、使うという表現に抵抗がないことも挙げられます。
 社会は実際にほとんどの人間が使われているのですが、面と向かって「使ってやっている」と言われたら嫌な気持ちになります。ハゲの人に「おいハゲ」と言っているようなものです。つまり、言ってはいけない言葉なのです。
 言葉の使い方を間違えるとおかしなことになります。これからもプロ野球界では選手を使うという表現をし続けるのだと思います。それから一般社会でも経営者が集まれば「うちでおもしろいやつ使っているんだけどさ・・・」という話が挙がることは容易に想像がつきます。それを労働者を目の前にして「労働者諸君、私が君たちを使ってやっているんだ」という経営者はいないに決まっています。結局、言葉は時と場所をわきまえて使わなければならないので、そこらへんのところ、注意が必要です。

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