2018年12月10日月曜日

日本人の心は豊かになったのか

 一億総中流と叫ばれてからどのくらい経つでしょうか。一方で格差社会とも言われる昨今ですが、食べ物に困るほど困窮する人は少数で、みなスマホを手にしています。このスマホが、一億総中流社会を表していると僕は考えるのです。誰でも気軽にポチッと買い物ができ、気軽にSNSを楽しめるからです。
 さて、今日のテーマはタイトルにあるように日本人の心は豊かになったのかという疑問です。先日、捨てるものがあったので近所のクリーンセンターに行って来ました。驚いたのは、そこに集められた大量のゴミとゴミを捨てるためにできた長蛇の列でした。日本はモノで溢れかえっているのだと改めて思い知らされました。モノがあるということはそれだけ消費しているということです。僕は両親に新しいものを買ったら古いものは捨てなさいと教育され、また「モノは消耗品である」とも教育されてきました。そんな環境下のせいでしょうか。ミニマリストに憧れを抱くようになったのです。
 人間は何かをコレクションしたがります。必死にお気に入りのモノを集め心が豊かになったと錯覚しがちですが、僕は所有するモノが少ない人の心のほうが豊かなのではないかと思うのです。モノが多いとモノに囚われているような気がします。たとえば、車のメンテナンスや掃除に時間を使われます。洋服であれば場所を取りますし、レザーアイテムにワックスをかける維持管理を行わなければなりません。それらのモノがなければ大変スッキリした気持ちで生きていくことができると考えることができます。
 僕がよく利用する図書館では、後期高齢者と思われるかたが本を片手にメモを取り勉強をしている光景を目撃することができます。見た目は地味で質素です。ですが、おそらくそんな人は心が豊かなのでしょう。何かを目指している、 何かに夢中になることを見つけられた人は幸せです。
 モノで日本人の心を満たすことは不可能だと思います。若者がモノを買わないのには理由があって、その直感力で先の将来を見越しているのだと思えてなりません。


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