2025年5月22日木曜日

恋と我慢

  過去にすごく気になっていた女性がいたのですが、我慢しておりました。理由は彼氏がいたから。友だちの女の子にその話をしたら「ものにしたいんでしょ?がんばんなきゃ」とアドバイスをもらい、勇気付けられたことが記憶に残っています。あの時はありがとう。ところが僕は我慢をすることにし、奪い取るというような大胆な行動にはうつしませんでした。後悔はしておりません。その子とは1度だけデートみたいな感じの1日がありました。場所は下北沢で。カフェで真向かいになり、おいしいケーキを食べながら嬉しそうに彼氏の話をするその子の笑顔を見た時に、僕は戦意喪失し、その子の幸せを願いました。結局、その子はその時の彼氏と別れてしまい、別れたすぐのタイミングで僕に連絡がありました。僕は「相変わらず絵を描いているよ」と近況を報告し、その子はアパレルの会社に転職したと教えてくれました。電話口で「今度また下北行かない?」と誘われたのですが、僕は我慢をする選択をしたわけですから適当な言い訳をつけてその誘いを断りました。その子とはそれ以降まったく連絡を取っておりませんが、おそらく結婚し、子宝に恵まれ、ふつうの生活をしているのでしょう。

 恋愛は簡単という見方がある一方で、とても難しい問題だと捉えることもできると思います。相思相愛の恋人たちは世の中に氷山の一角でしょうね。ほとんどが妥協してお付き合いをしているか、目をつむって条件のみを受け入れ結婚している人がほとんどです。だから本当に好きな人がいる人は幸せですし、そういう人と付き合えたり、結婚できたりしたら、それは確率的にものすごいもの。

 僕には大切にしているとある作家さんの私小説があるのですが、その中で中年の女性が大学生の若い男の子に「人生の中で本当に好きな人って1人か2人。だからそういう人ができたら、大切にしなさい」とアドバイスをするところがあります。とても好きな部分。僕も同感です。「ツンデレって女にモテるのになんで独身なの?」と聞かれたことがあります。僕は女性にモテるという実感はないのですが「モテそう」ってよく言われるんです。そんな時には「本当に好きだった人と付き合えなかったからだよ」と答えることにしております。正論。

 恋と我慢はセットのようなもの。自分のことしか考えず突撃してもお相手にご迷惑をかけるだけです。それから魅力的な人にはすでに恋人がいるものです。あるいはご結婚していたり。そういう時には我慢が大切。みなさまの恋愛やご結婚が成就することをお祈りしております。


 

0 件のコメント:

コメントを投稿