2021年12月15日水曜日

視覚的に売る

  某小売店で働いていた時の話。メンテナンス、商品整理をしていたら欲しいものが出てくる。いわゆる衝動買いに近い心理状態。なぜ欲しいと思うのか。それは見るから。正確には見てしまったから。だから見なければ欲しくなりません。ウィンドウショッピングは、視覚的に売るものです。人は見るとついつい欲しくもないものを買ってしまうのです。逆に売る側はディスプレイに力を入れます。それが売上に直結するからなのです。接客で売るかデザインやディスプレイで売るか、議論が分かれるところですが、本当にかっこいい、良いモノは接客しなくても売れると僕は思います。

 たとえば前述の某小売店に客として行った時に接客を受けたことはありません。それでも僕はそこの商品のデザインがシンプルで大好きなので、購入をするのです。お友達感覚で接客してくるお店の商品はロクなものがありません。買ってもいずれはお片付けアイテムと化します。僕は接客歴が長いですが「接客してください」という環境下であった場合はひたすらお客様を褒めていましたね。すると商品が飛ぶように売れました。優秀な売り子の誕生です。ですが、売り子は長いことできません。いわば期間限定の幻想です。

 僕が客として嬉しかったのは自作のトートバッグを「かわいいですね」と1日に3回言われたことでしょうか。場所は原宿で。自分のイラストを褒められるのは嘘でも嬉しいものです。自分のイラストは視覚的にデザイン的にどうなのかは第3者が決めるものですので、どう評価されているのか、とても興味深い部分です。



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