2020年7月10日金曜日

労働の搾取の恐ろしさ

 アルバイトAくんは中華料理店の皿洗いの応募を見て「僕にもできるかもしれない」と感じ、応募したそうです。最初Aくんは忙しいランチタイムの中、多くの皿を洗うのに30分の時を要しました。すると社員の店長から「皿洗いは15分を目指して」と言われ、Aくんは15分で皿を洗い終えることができるようになりました。すると残りの15分でホールに出てオーダーを取るように命じられました。お気付きの方は多いと思いますが、労働の搾取です。Aくんは皿洗いのアルバイトをしていたのに気づけばオーダーを取ることまで仕事が増えてしまっていたのです。ここで「すいません、僕は皿だけ洗わせてください」と言える人はいないでしょう。それから社員の店長はなぜAくんに皿を15分で洗い、残りの15分をオーダーを取らせるように命じたのかというと、それは社員である自分が楽をできるからです。表向きは「君の成長につながる」とか「さらなるランクアップを」とか適当なことを言うわけです。
 労働の搾取は社会的弱者に訪れるものであって、職場内で地位の高いものには無関係です。アルバイトに時給を払っているからといって、社員並みのスキルを植え付けようとすることはもはやパワハラでしかありません。冒頭のAくんの問題ですが、彼がいくらがんばったところで時給が上がるわけでもなく、社員になれるわけでもありません。ただ時間いっぱい、コキ使われるだけなのです。
 日本だけにとどまらず、世界のあっちこっちで労働の搾取は行われています。それは資本主義経済である以上は仕方がない問題なのです。みなさまの職場ではどうでしょうか。

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