2019年12月13日金曜日

芸人が役者に

 ミニマリストになってテレビを観なくなりました。しかし、たまたま観ていたドラマに芸人が出ていました。芸人が役者もこなす例のパターンです。その逆は聞いたことがありません。ということは役者よりも芸人のほうが難しいという結論になります。芸人はコントや漫才をする上で目で芝居をします。落語家だってそうです。だから役者もできるのでしょう。
 目で芝居をする、これは名優の条件です。今は亡き渥美清がその典型例。彼はもともと浅草のコメディアンでした。その後ドラマ、映画である『男はつらいよ』の寅さんで大化けするのですが、『男はつらいよ』を観ていると渥美清の目力に圧倒されます(目は小さいですが、迫力がある)。喜怒哀楽を目で表現できる役者は稀有です。ほとんどの役者が表情や声のみで演技をしています。なかなか目まで憑依することは難しいのです。
 僕は芸人が役者よりも素晴らしいと言っているわけではありません。ただ芸人が役者になれても、役者は芸人にはなれないと伝達したいだけなのです。これは事実であり、役者が芸人になったケースを僕が知らないだけかもしれません。


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