2019年8月5日月曜日

ニートに

 ニートというとマイナスなイメージしか浮かびません。一般的にはニートとは働きもせず、学校へも行かず、親のスネをかじって生活する人間のことを連想するでしょう。しかし、若者で「ニートになりたい」という人は冗談を抜きにして一定数いて、そんな人間を眉間にシワを寄せて眺めるのが団塊の世代です。団塊の世代は就職氷河期を経験していないので、非正規雇用の人間やフリーター、ニートに対する意識がわからないのです。要するに理解不能なのです。昔の言葉で言うところの新人類がニートなのでしょう。現在の日本では1度ニートになってしまうと、よほど何かに特化した能力がない限り、日の当たる生活はできないのが現実です。それでも若者がニートに憧れるのは昔の日本人が寅さんに憧れたのと同様で、一般的なレールから外れてしまった人への畏敬の念が込められていると言えます。つまり「フーテンの寅さんに憧れても自分はそうはなりたくない」ということです。
 それから成功してもその人の過去にニート期間があると、その人はせっかく成功したのにも関わらず、永遠に「元ニート」のレッテルを貼られ続けてしまうので注意が必要です。
 ニートに憧れる若い世代とそれを疎ましく思う年配者。この構図はこれからも変わらないのです。

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